離乳食初期への準備を始めよう

前回、離乳食はいつから?ということで、1回食に向けての食べる準備として、まずはお口と体を整えていこうというお話と、おもゆを使った確認(準備期前半)のお話をしました。

今回は、離乳食初期(1回食)に入る前の赤ちゃんが、その前に更に経験しておいてほしい食材についてお話ししていきます。
準備期前半のおもゆがOKなら、準備期後半を始めていきましょう。

目次

離乳食準備期の食材

準備期は1回食のように“食べる”という食事ではありません。
これはお口に取り込めるかな?
ゴックンできるかな?という確認の場面です。
また、母乳やミルク以外の味体験をしていくといった意味合いもあります。
ただし、あれもこれも試すということではなく、主食と野菜を一種類ずつの食材で行っていくことをおすすめしてます。

・離乳食準備期後半

赤ちゃんが消化しやすくて、アレルギーの出にくい食材から与えるようにします。
ここでは、手づかみ離乳食教室でもお伝えしている、お米とにんじんをご紹介します。

・10倍粥つぶし
・にんじんペースト

<10倍粥つぶし>
まずは、おもゆで味にも慣れているおかゆから。
10倍粥をすりこぎ棒で
トントンと叩き潰して10倍粥つぶしを作ります。
擦ってしまうと、
粘り気がでてしまい、赤ちゃんにとってとても食べにくいものに変わってしまいます。
同じように、おかゆをブレンダーにかけた場合も同様です。
ブレンダーにかけてしまうことで、でんぷん質が出すぎてねっとりとしてしまい、やはり食べにくくなってしまうのでお気を付けください。
叩き潰した方が粒の調整しがやすく、出来上がった味も舌触りも全然違いますよ。

量については、準備期のお試しなので、作る量はわずかです。
おかゆを炊いたら、すぐにトントンと叩いて作るのがおすすめですが、冷凍される方は、冷凍すると少し水分が抜けますので、解凍した際にを少し水を足して水分量を増やして調整してみてください。

もし、10倍粥つぶし何度かやってみても、スムーズにごっくんできない場合、粒が大きいことが考えられます。
再度潰してから、赤ちゃんに確認してもらいましょう。

<にんじん>
10倍粥つぶしがスムーズに飲み込めるようになったら、
2種類のにんじんペーストを試してみます。
ホワイト歯科クリニックでは

①なめらかペースト
②つぶしペースト


の2パターンで提案しています。

①なめらかにんじんペースト
皮をむいてとてもやわらかく煮たにんじんを、茶こしや目の細かいサルなどでつぶして濾します。
2・3回濾しましょう。
濾したにんじんにおもゆを加えて、なめらかにしていきます。


②つぶしにんじんペースト
①のおもゆを加えない、つぶして濾したにんじんだけのペーストです。
少し、舌触りがあるので、はじめのうちはべぇっと出すこともあるかもしれません。
2,3回繰り返しても出すようならば、一旦①のなめらかペーストに戻ってみましょう。
その時の赤ちゃんには、一旦戻った状態がお口の機能的にもちょうどいいということになります。

試してみることは行きつ戻りつ、少しずつ口と体が整うのを待つことが何よりも大切です。
その後、スムーズな飲み込みがみられれば、赤ちゃんがより初期へ入りやすくなります。

食べさせ方

準備期は量や種類を食べるというよりも、赤ちゃんに母乳やミルク以外にも自分で食べられるんだよ、ということを『唇を使って閉じて取り込む』経験をして覚えてもらう時期です。

急いであれやこれやと食材を試したり、食べる量をみる必要はありません。
この時期に赤ちゃんが経験するポイントは5つ。

①目を合わせる
②スプーンを見せる
③見たら、下唇にピタッとスプーンを置く
④上唇が閉じるまで待つ
⑤閉じたらまっすぐ引き抜く


この時、座っている赤ちゃんの姿勢が斜めになっていないこと確認して行いましょう。
姿勢が寄りかかっていたり、後ろや前に倒れ込むような状態だと、赤ちゃんは思うようにパクっとできないことも。
お口に運ぶ前に、赤ちゃんの座った状態をチェックしてみてくださいね。

特に、お膝の上であげる場合は、ママ一人だと、①~⑤がやりにくいので、ご主人がお休みの時などに一緒にやってみましょう。
そして何よりも、はじめのアイコンタクト(コミュニケーション)がとても大切です。
食べることは更なるコミュニケーションの形です。
ついつい親は離乳食場面では、一方的になりがちです。
食べる前、食べた後に「ごはんだよー」「おいしいねー」など声をかけながらお子さんと離乳食時間を過ごしてみることで、気付くことや、食べるペースにゆとりを持つこともできますよ。


前回の健口ブログでは離乳食スプーン介助についてもう少し書いていますので、そちらで再度確認してみてくださいね。

ホワイト歯科クリニック健口ブログ離乳食はいつからはじめるの?

量はどのくらい?

食べるため栄養を摂るためではないので、量はさほどいりません。
お子さんにもよりますが、はじめはほんの一口量で始めて、慣れてきたら5口程度あればよいでしょう。
離乳食スプーンはお使いのもので様々ですが、スプーンいっぱいにのせる必要はありません。

ここでの一口量というのは、先端に少し載せる程度の量です。
この時点では、赤ちゃんの親指の爪の大きさ位を一口量の目安にしてみると、分かりやすくなると思います。

準備期での赤ちゃんの食事(栄養を摂る)のメインは母乳やミルクです。
授乳リズムはそのままでOK!


けれど、

「授乳のタイミングがバラバラ・・・」「欲しがるままに昼も夜もあげている」

など、授乳間隔が定まっていないなぁ・・・というママは、是非この機会に改めて授乳リズムの見直しをしてみるチャンスです。
今まで、泣いたら母乳やミルクを欲しがるといった赤ちゃんも、体が整ってくるとだんだんとある程度の日常のリズムもできてくるので、授乳リズムも整えやすくなってきます。


この先、初期~後期へと親子でスムーズに“食べること“に移行できるように、今から授乳のリズムを親側が整えておくと、離乳食を食べることと母乳やミルクを飲むことのお口の使い方の区別ができるようになってきます。

そうすることで、一食一食を胃の中にしっかり入れることができ、食事回数が増えるとともに徐々に飲む回数も減っていくので、理想的な授乳終了に近づいていきやすくなります。
赤ちゃんが食べるために、お口の使い方を最大限に発揮できるようになるためにも、実は授乳リズムの整えは欠かせないものなんです。

いつやるの?タイミングは?

毎日行う必要はありません。
赤ちゃんのご機嫌がいい時に行ってみるのがよいでしょう。
眠たい時、疲れた時、授乳でおなか一杯の時は避けてみるのがいいですね。

万が一のトラブルに備えて、小児科へすぐ行けるような曜日や時間帯も大切。
離乳食教室でも、おおむね、まずは午前中にやってみてはどうでしょうか?とお伝えしています。
ご家庭の生活背景もあると思いますので、どこの時間ならできそうかな?と一度検討してみるとよいでしょう。

おかゆは体的には食べ慣れている食材ですが、はじめてのにんじんの際には、まずはにんじんだけで試してみる方が安心です。

ここまで述べたように、赤ちゃんへのタイミングも大事な事ではありますが、
何よりもママがリラックスしていることが大事!!と考えています。
バタバタ忙しい時は、お休みしてもOKです。
ママが忙しかったり、何となく気持ちが落ち着かないと、赤ちゃんにその気持ちが伝わって赤ちゃんも落ち着かないってことはよくある話です。
準備期はゆったりやっていきましょう。
赤ちゃんにもペースがありますが、ママのペースも是非大切にしてください。
そして、毎日の中でゆっくり過ごせる親子時間を見つけて準備期を試してみてくださいね。

準備期はいつまで?

準備期に赤ちゃんが経験して覚えてほしい

・上唇を閉じて自分でパクっと取り込むこと
・取り込んだ食材をスムーズに飲み込むこと


が一連の食べる流れとしておおよそできてきたら、準備OKかな?ということで、初期にチャレンジしてみましょう。

ただ、準備期は授乳期からの延長。
哺乳もそうですが、手しゃぶりや足舐め、おもちゃ舐め、うつ伏せや仰向けで遊ぶことなど、

赤ちゃんが今までしてきたことや、やりたい!動きたい!ことは、すべて食べることにも繋がっています。

その中でお口の感覚を使うことは、とても大事な役割があります。


・唾液の出を促す
・溜まってくる唾液を飲み込む
・唇を閉じる
・舌を動かす


この役割を育てていくきっかけが、この時期の赤ちゃんに見られる、なんでもお口に運んで確かめる行為。
普段の生活の中で、お口を使うこと、体を使うことのメリットはたくさんあります。

おもちゃ舐めは汚いからとか、手しゃぶり指しゃぶりは癖になるからと止めさせることをついしてしまいがちですが、続けて準備期でも赤ちゃんの欲望のままに、安全性を確認して、見守りの上で存分にさせてあげましょう。

また、この頃におもちゃの一つとして歯固めもおすすめです。
唇を閉じる感覚に近い薄く平たいタイプをはじめ、舌で確かめられるような形のものなど、2,3個タイプの違う歯固めを用意しておくのもいいですね。


初期に進んでも準備期でしてきたことを止める必要はありません。
体験を積み上げていくことで、その後に続く初期(1回食)での食べ方が、よりスムーズになっていきやすくなるからです。

遊びの環境を整える

普段の関りや遊びも準備期には欠かせない要素の一つです。
例えば、10倍粥つぶしがOKでもまだにんじんペーストがスムーズに飲み込めない、、、
といった場合、一般的に「しばらく様子を見てみてください」と言われがちですが、
ただ“様子を見て待つ”のではなく、たくさん遊んで体と口にアプローチしていきましょう。

遊びの中で、うつ伏せで遊ぶことは、唇を閉じる動きや飲み込む力につながります。
赤ちゃんが疲れない程度に日頃から、床での遊びをたくさんしていくといいですね。
おむつ替えの時やお着換えの時にママやパパと遊んだり、ベビージムで手を伸ばして遊んだり


仰向けで遊ぶことももちろん大事です。
肩甲骨が床につく感覚を赤ちゃんに知ってもらう仰向き遊びは、体を柔軟に動かせる、使いやすくなる事にもつながっているので、今後手づかみ食べをする際には、手を伸ばしやすくしてくれるといったメリットもいっぱいです。

赤ちゃんが床で活動する際には、クッションマットなどない方が、より自分の体を上手に使っていく感覚を身に付けていくので、赤ちゃんが遊ぶ環境も見直してみてはいかがでしょうか。

まとめ


離乳食初期(1回食)を始める前にワンステップ入れていただきたいのが、準備期です。
この時期は、赤ちゃんは体とお口を初期(1回食)を無理なく迎え、食べられるように整えていくいわば準備体操のようなもの。


赤ちゃんは遊んで準備。
ママは授乳リズムや遊び環境を整えて準備。
そして大事なのが、赤ちゃんにまつわる情報をご家族とシェアして準備。

ママだけが離乳食を意識していては、疲れてしまいますからね。
周りの同月齢の赤ちゃんを見て、焦る気持ちがあるかもしれません。
けれど、赤ちゃんにはその子その子のペースがあります。
そのペースを急がせるのではなく、ご家族と一緒にそのペースを準備期を通じで見守っていただきたいと思います。

そうすることで、初期(1回食)になった時に、赤ちゃんにとってもママにとっても安心して楽しく“食べる”ことを迎えることができますよ。


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