赤ちゃんの歯並びトラブルを解決:どう対処すべき?

初めての子育て、嬉しかったり、不安になったりと色々なことがありますよね
赤ちゃんがすくすく成長する中で、心配事や不安を抱えるママたちの中には、ちょこんと生えてきたかわいい乳歯の歯並びについて気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、赤ちゃんの歯並びに注目して歯並びトラブルが起こる前の予防やお悩み解消に向けて取り組む方法についてをご紹介します。

目次

乳歯の生える時期と順番

赤ちゃんの歯の生え方や歯並びについては、赤ちゃんそれぞれ、成長のタイミングやペースなど様々な背景によってさまざまです。けれど、一般的な乳歯の生える時期や順番について知っておくことは今後、わが子のお口の成長のためにも大切です。

赤ちゃんの歯や口はどんなふうに成長するの

乳歯がいつ頃から生え始めるのか、その成長サイクルを理解しましょう。
早めの予防策を考える上での基本になりますので、ザックリで構いませんので覚えておくとよいでしょう。
一般的には、生後半年頃から生え始め、3歳くらいで乳歯が全て生え揃います。
ただし、昔と違い、近年は生える順番や時期などに個人差が大きく出ていることが分かっています。


歯の数が増えていくと、お口のボリュームも広がっていきます。
それに伴って、乳歯と乳歯の間に隙間ができてきます。
この隙間があることで、将来大人の歯がきれいに並ぶ鍵になるので、一見すきっ歯で見た目が悪く感じてしまうかもしれませんが、実は赤ちゃん(乳歯)の歯並びはここを目指していきましょう。

歯が生える順番

個人差はあるとお話ししましたが、男女では大きな時期の違いはありません。
出てくる順番は、母子手帳や育児雑誌にも載っていますので、この機会に開いて確認してみましょう。
次の期間を目安にしてみてください。


◆糸切り歯を除いた下の前歯(4本) →5~1歳3か月頃
◆糸切り歯を除いた上の前歯(4本) →7~11か月頃
*糸切り歯は奥歯の後に生えてくることがほとんどです
下の奥歯(4本)→1歳1カ月~2歳7カ月頃
上の奥歯(4本)→1歳1か月~2歳11カ月頃
上下糸切り歯(4本)→1歳2カ月~1歳9カ月頃


周りの子と比べて、早い・遅いで心配になることもあるかもしれませんが、生える月齢よりも期間で見ていってください。
期間を過ぎても生えてくる様子がなかったりする場合は、歯科医院で相談してみましょう。

赤ちゃんの歯並びが悪くなる原因

赤ちゃんの歯並びに影響を及ぼす要因を知っておくことは、歯並び予防に繋がる一歩です。
親の歯並びが良くないと、こどもも、、、なんて思っていませんか?
遺伝は骨格性なものなどの3割程度といわれています。
では7割は何でしょうか?

以下でその原因と対策について見ていきましょう。

歯並びに影響を与える原因を理解して対策する

7割は生活習慣や食習慣、日々の習癖が歯並びに影響を与えています。
口呼吸、眠る際や長時間の指しゃぶり、抱っこ姿勢、寝姿勢、哺乳の仕方、食べ方などです。

口呼吸

口呼吸は本来の呼吸の仕方ではありません。
赤ちゃんは生まれた時から鼻で呼吸をしているのですが、様々な理由で多くの赤ちゃんが口呼吸になりがちです。歯並びは、口を閉じることで、本来並ぶべき位置へと誘導する役割があります。
また、閉じることで、舌が上顎に常に上がっているので、上顎を押し広げて成長を促すことにもなってきます。
口呼吸する様子が見られたら、普段のお世話や過ごし方の中でお口を閉じられない姿勢になっていることが多いのかもしれません。
寝ている時など、時々ちょっとお口を開けて、舌がどこにあるかチェックしてみると分かりやすいと思います。
頭があがっていると口が開きやすくなるので、授乳や抱っこ時は気を付けましょう。
また、口呼吸は歯並び以外のお口のトラブルにもなりますので、より注意が必要です。

指しゃぶり

手指に興味を持って遊んでいる時や、気持ちを落ち着かせるための短い時間での指しゃぶりは良いですが、
眠る際や長時間の指しゃぶりは、生えている前歯の状態が多いほど、影響してくると考えます。
短い期間でも指しゃぶりは、口を閉じて鼻呼吸を促すためにも一時いいかもしれませんが、
必要以上に続くことは歯並びのためにもよくないと考えます。

寝つきならば、抱っこする、起きている時ならば気分転換する場面をつくることで、習慣性になることを防ぐことができます。

姿勢

赤ちゃんが寝る姿勢や抱っこされている姿勢も、歯並びに大きく影響する要因です。
うつぶせ寝や横寝の習慣は、顎の成長を妨げ継続的な力で圧迫されることで、歯の並びに影響がでてしまいます。
また、抱っこされたときに、顎があがってしまっているような状態だと、口が開きやすくなり口呼吸になりがちです。その結果、口呼吸の項目でお伝えしたことに繋がっていってしまいます。

じつは、抱っこする側のママやパパの体が整っていないと、抱っこしにくい体になっていることも少なくはありません。
ですから、特にママは産褥体操をしたり、抱っこの仕方を学ぶことは歯並びにもいい事なんです。

抱っこと歯並びの関係がわかる特集された番組もご参照ください

哺乳

哺乳の姿勢や飲ませ方でお口周りの筋肉の付き方が変わります。
母乳でも、哺乳瓶でも咥えさせ方が浅いとお口をしっかり使わずに飲むので、乳房との間に隙間がないように大きく口を開けて未着するように咥えさせて飲んでもらいましょう。
この時ママの位置や態勢も関係してくるので、今一度ご自身の体のコンディションも意識してみましょう。
ミルクの場合、大きく咥えられる乳首を選ぶことも大事です。
また、しっかりとお口を使わなくても簡単に飲めてしまうタイプだと、口を閉じる力も弱くなりがちです。
色々なタイプがありますが、穴は広がらないもので、ちょっと飲むのに手こずりそうな穴のタイプを選んでみましょう。

食べ方

ここでは、離乳食や幼児食で何をどう食べるかです。
食べる時に、赤ちゃんがお口の機能を確実に獲得して使っていくことが大切です。
例えば、取り込む(唇を閉じる)、かじり取る、咀嚼する(押しつぶしや噛みつぶし)、飲み込みです。
特に、ホワイト歯科クリニックが確立した食育実践予防歯科®では、『噛む』を目的としています。

かじること、押しつぶすこと、奥歯が生えたら噛むといった様々な噛む経験をしていくことで上顎が成長して広がっていきます。
そこでいうと、やはり月齢で進めるものではなく、個々の体と口の状態にあったものを食べてもらうことが大事になります。

赤ちゃんの気になる歯並びの例

赤ちゃんの歯並びに関する気になる例をいくつかご紹介します。それぞれのパターンに対する理解が、対処法の選択に役立ちます。

①前歯がハの字や斜め生えている
②歯の並びに隙間がない
③下の歯が前に出ている  *ただし、受け口と言われるような顎が出ている骨格性の場合、歯科医院で相談
④噛み合わせた時に上下の前歯に隙間がある(開咬)

⑤歯並びガタガタしている(叢生)
⑥前歯が前に飛び出している(出っ歯)

仕上げ磨きをしていると、こんな気になることも出てくると思います。
④に関しては少しわかりにくいですが、奥歯が生えてきて、「いー」っとできるようになったころ
あれ?と思う方もいるかもしれません。

この中で、よく聞かれるのは①③⑤です。
見た目で分かりやすいからだと思いますが、以外にも②の隙間がない事に関しては、こちらがお伝えして初めて知るという方も多いです。
先にもお伝えした通り、乳歯に歯並びは隙間があった方がいいという認識は、ママたちの間ではまだまだ少ないのかもしれません

赤ちゃんの歯並びが悪くならないために気を付けること

先程の項目も、全てに共通して言えるのは、赤ちゃんの姿勢と口呼吸(お口ぽかん)傾向がありそうだという事です。
実は歯並びが悪くなる原因は”これだけ”といったことはありません。
赤ちゃんの姿勢は、日ごろの過ごし方や関り方で変わっていきます。
例えば、からだを使って遊ぶことが多い日常なのか、静かにベビーベッドやバウンサーに寝ている日常なのか、
これだけでも、口呼吸になるならないとか、哺乳の飲みが浅いとか、離乳食を食べないとかに繋がっていきます。
歯並びが悪くならないように気を付けることとしては、口の観察をしてまずは確認しておくこと。
そして、ちょっとの変化に気付けるように普段からお口を触ったりすることも大切です。
そして、口だけでなく、体丸ごと観察する習慣をつけることをおすすめします。
赤ちゃんの体を整える事、お口を整える事と同時にママの体も整えていきましょう。
時には、赤ちゃんにはお口へのアプローチも必要になってきますが、このブログを読んで、まずはお口が閉じられる(鼻で呼吸ができる)ように、日ごろの生活や習慣、ママの体の様子など見なおしていくきっかけになればよ思います。

ご自身では分からないことも有ると思いますので、そんな時は受診してご相談ください。
ホワイト歯科クリニックでは、個別に相談や予防プログラムを受けられる「べビー&キッズコース」もありますので、ご利用いただけると安心だと思います。

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